もう１度～私と先生と桜の木～

「えー?何それー?」


碧はそう言っていたけど。

私には、あの一言だけで十分伝わった。



「もしかしてだけどさあ」


ドクドクと心臓の鼓動が波を打つ。

そんなはずはない、そう否定してみるけど。

でも、そういうことだと頭が勝手に肯定する。

だからはっきりさせるために言った。

動揺を隠して。



「琴音、よーたくんのこと…好きなの?」