もう1度~私と先生と桜の木~
「え?!マジで!?」
「やっぱり!?」
胸が痛くてたまらなかった。
でも必死で堪えた。
いつも通りを装って。
リアクションとったりしてみたりして。
たぶん、2人とも私の変化に気づいていない。
良かった。
下手くそながらも演技ができて。
「2人しか知らないから内緒にしてね」
顔を真っ赤に染めた琴音が言う。
「当たり前じゃん!」
率先してそう答えた。
「応援するよ!
ね?奏!」
「…もちろん!」
笑顔で答えた。
そして、秘かに決意する。
琴音の恋を応援しよう。
自分の気持ちに、封をして…