もう1度~私と先生と桜の木~
「はあ!?ウソだろ!
んなワケねーって!!」
「いや、それがんなワケあってさ。
…ってゆーか、なんでお前がそんなビックリしてるワケ?」
翔馬なら年頃の女の子なんだから当たり前だろ、とか言いそうなのに。
コイツ、すげえリアクションとってやがる。
「だって奏ちゃんには好きなヤツが…」
「いや、それが彼氏ってことだろ」
「違う違う」
はあ…これだから陽太は…
とも言わんばかりの顔をする翔馬。
「なあ、俺、1つ思うんだけど」
「なんだよ?」
「奏ちゃん、お前のこと、好きなんじゃね?」
翔馬の人差し指が俺に向く。
「んなワケねーだろ」
だって類と奏は付き合ってるんだから。
だいたい俺、教師だぞ?
奏の担任のセンセーなんだぞ?
んなのあるはずないだろーが。