あ
兄貴の彼女
「でねーしゅんちゃんがさぁ~」
また“しゅんちゃん”。
こいつの口から何回でた言葉だろーな。
さっき兄貴に会っただけでこいつの頭は、兄貴一色かよ。
「しゅんちゃんたらさ~」
兄貴、兄貴ってうるせーな。
そりゃあ、最近兄貴忙しかったから
かれんは会えなくて寂しかったんだろぉーけどさ…
いま隣にいんのは、俺なんだよ。
お前と兄貴の話しなんてつまんねーんだよ
「お前さぁそんなに兄貴がいいんなら兄貴と帰ればよかったじゃん」
いつもより声のトーンが低い俺に
驚いたのか、元から大きい目がもっと大きくなった。