裏生徒会部
仁は少し考えると、口を開いた。
「誰から…聞いた?」
「軽音部の部長」
「ったく…玲奈の奴か……」
仁は溜め息を吐くと、俺の方を真っ直ぐと見る。
「柊也。このことは誰にも言うな。分かったな?」
「なんで」
「訳ありだ。訳あり」
「こればっかしはね~。俺からも頼むよ」
こんな頼み事をしない2人が頼み事をしてくるんだから、よっぽどの訳ありらしい。
仁には色々恨みっぽいことはあるけど…俺もそこまで鬼じゃねぇし。
「よく分かんねぇけど言わねぇよ。誰にも」
「サンキュ」
仁はほっとした顔をすると、俺が来た方向へと歩いて行く。
「央。ちょっくらあいつらをしばいてくるから、後頼んだぜ」
「はいはい」
なんか聞いといて良かった気がする。本当に。