裏生徒会部



「つーか、お前らは体育祭やってろよ」

「体育祭より兄弟優先に決まってるっしょ♪(ただサボりたかっただけ)」

「私も、体育祭より柊也優先♪(ただ暑かっただけ)」

「…………」


なんて言うか…考えてることが伝わってくるんですが。

柊也も悟っているのか、なんとも呆れた顔だった。

3人が言い合っているとまた保健室に誰かが来た。


「はぁ…姉ちゃん、何やってんの」


男の子は腰に手をあて、だるそうに栗原さんを見ている。

姉ちゃん…ってことは、栗原さんの弟?


「あら。どうしてまぁやが来たの?」

「先生に頼まれた」

「先生に?」


…なるほど。

私の推理的には、先生が呼びに行ったら、栗原さんに拒否されて…まぁ、敵わないと。

だから弟を呼んだわけか。

笹島さんだと「彩ちゃん優先」みたいなこと言いだすし。


「ってことで、戻るよ。あー…咲也もな」

「えーっ俺もー?」

「当たり前」

「さっさと戻れ。邪魔」

「うっわっ!冷たいよお兄ちゃ~ん!」

「…お前、もう飯作ってやんねぇ」

「ごめんっ!戻るっ!戻ろう!」


抵抗している栗原さんの腕を弟くんは右、咲也くんは左を掴んで、引っ張って行った。


「柊也ぁ~早く元気になってねぇ~」


捨て台詞入りで。


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