裏生徒会部


そして静まりかえる保健室。

私、戻っていいよね?いいんだよね?

立ち上がろうとした時、またドアが勢いよく開く。


「おーおー。大丈夫かー?」

「柊也くん、元気~?」


やってきたのは茜と鈴菜だった。

鈴菜は手に持っていた水筒からコップに液体を注ぐ。

…ん?液体という表現は変?

いいえ。

少なくとも私は間違ってはないと思います。

水とかお茶だったらその通り言うんだけどね。

そうじゃないんだよね…。


「はい、柊也くん」

「……な…んだ…これ…」


まぁ、こんなリアクションになるようなものです。

水でもお茶でもない謎の液体。


「飲んだら元気になれるよ~」

「いや、逆効果…つーか、死ぬんじゃないか…?」

「茜ちゃん、何か言った?」

「え。い、いや、何も…」

「じゃ、柊也くん、飲んでね♪」


にっこりと悪気も全くない顔をして、液体の入ったコップを柊也に差し出す。

柊也は引きつった顔のまま、それを受け取った。


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