裏生徒会部


訴えていると伝わるように目線を送ると、目を逸らされた。

こうなったら、物で釣ってやる。


「チョコ!!チョコあげるから」

「もうその手には乗らねぇし。つか、チョコぐらい自分で買う」


チッ……。

可愛気ないなぁ…。

奥の手を使うしかないか。


「じゃー手伝わなくていいよ」

「あぁ」

「海のこと、無理矢理にでも鈴菜に聞くからね」

「あぁ…ってちょっおまっ!バカ!聞くな!!」

「じゃ、手伝って♪」


柊也は顔を手で押さえながら、溜め息をひとつ吐くと、渋々といった感じに頷いた。

ちなみに、こんなに焦った柊也は初めて見た気がする。

海……か。

気になるけど、手伝ってくれるのなら聞くのはやめておこう。

どうにか、生徒会が…というより、仁と央が変なお願いをしてきませんように。

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