裏生徒会部
柊也は何か考えた後、口を開いた。
「出てこいよ、ストーカー」
声に反応してか、ドアからひょこっと顔を出すと、辺りをキョロキョロと見回す。
最後に、人差し指を自分の方へとさした。
「俺?」
「お前以外、誰がいんだよ」
なぜか溜め息を吐きながら出てきたのは、2年生だった。
名前とかは知らないけど。
青色のような黒髪をした男子生徒だ。
「よく俺がいたことが分かったなぁ。一ノ瀬」
いや、誰でも気づきますよ。丸見えだったし。
っていうか、柊也の名前を知ってる?
「柊也、知り合いなの?」
「…知らね」
「はぁ!?」
男は目をパチパチと瞬きさせ、驚いた表情。
今思ったけど、関西弁……
「一ノ瀬、俺を知らへんのか?」
「あぁ。誰だお前」
「中西 大貴(ナカニシ ヒロキ)や!!」
「誰」
「はぁ!?」
また驚く男子生徒。
知ってて当たり前のような態度だから、中学の時の友達とか、クラスメイトだったんだろう。
柊也は覚えてないみたいだけど。
「同じクラスメイトの名前も覚えてへんのか!?」
中学や1年生の時ではなくて、現在進行形でクラスメイトだった。