裏生徒会部


今日あった事を振り返るだけで混乱する。

私をつけていた中西くんは、無計画なアホで。

初めて会った月森くんはいきなり告白してくるし、キ、キ…キスまで(頬だけど)してくるし……。

そりゃ、今時の女子高生はさ、キスの1つや2つ、慣れっこかなんかなんだろうけどね。

そんなのに全く縁のなかった私ですから。

頬だけでこうなってしまう。


「何をやってるんですか?浅井さん」

「ん…うわっ!!」


色々考え事をしていたら、月森くんが来ていて、私の顔を覗き込んでいた。

油断してしまった…。


「成~。浅井さん、恥ずかしいんやて~」

「ち、違っ…!」

「そうですか。照れてるんですか♪」

「青春、でございますね」


う…皆で私をいじめて何が楽しい……。


「あ。せや。浅井さん、送ってもらったらえぇんちゃう?成に」

「はっ、えぇ!?」

「僕は全然良いですよ。むしろ大歓迎です」

「私もそれが一番帰るのに早いかと思います」

「良かったなぁ~♪」


待て。中西。

私の味方だったんじゃないの?

もうやけくそで月森くんと私をくっつけようと……。

いや、別に嫌ってわけじゃないんだけど…ね。

なんというか…その……分からない。


「では、鞄を」

「え…」


何これ…乗ること決定なの?


「んじゃ、よろしゅ~な♪」

「ん?なんだ。大貴も乗るつもりなのか?」

「え。駄目なんか!?」

「いや、別に構わないが…」

「にっしー、ケーワーイですね」

「凪ちゃんってしれっと俺のことバカにしとるやろ」

「いえ。バカにはしていませんよ。アホとは思っていますが……あ。口が滑りました」

「泣いてえぇか…?」


凪さんは中々に毒舌だった。

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