裏生徒会部


そして、お母さんと凪さんは先程会ったばかりなのに、中々に意気の合った動きで夕食を作り始める。

途中で手伝おうと思ったけど、どうせ「あんたが作ったら食べ物じゃなくなる」という返事がきそうなので辞退しておいた。

っていうか食べ物じゃなくなるって結構、酷い言い様だ。

私だって頑張って作ってるのにさ。


「静音。おつかい行ってきてくれる?」

「わかっ」

「私が行きます」


私の返事を遮り、出かける準備をする凪さん。


「え、いや…私が行ってくるから凪さんは……」

「主に何かをさせるなんてメイドとして屈辱を味わいます」


どんな屈辱ですか、それ。


「いや、おつかいくらい大丈夫だけど」

「油断は行けません。いつ、にっしーみたいな変質者が現われるか…」


中西くんはアホであっても、変質者ではないと思うけど。

まぁ、凪さんにとってはそうみたいだ。


「じゃぁ、2人で行って来なさい」

「うん」

「かしこまりました」


お母さんからお金とメモを受け取り、玄関へと向かった。

…って。

凪さん、その格好で行くのだろうか。

注目を浴びるのは確実だ。

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