裏生徒会部


野菜のコーナーへと行き、手に取ろうとすると凪さんに阻止される。

…ん。なんで?


「こちらのほうが質が良いです」

「そうなの?」


私には全く違いが分からない。

大きさはちょっと違うけど、どう見ても同じニンジン。

その他の野菜も全て凪さんが選んだものとなった。


「メイドさんってこういう事も考えてするの?」

「少なくとも私はそうします。主に美味しいものを振る舞いたいので」

「そっか」


凄いなぁ。

大変そうだけど、凪さんがこの仕事を一生懸命やってることが伝わる。

レジへ向かうと意外な人がいた。


「あれ~?静音ちゃんだ」

「央がバイトしてる…幻覚かな?」

「あははっ。どういう意味?それ」


レジ打ちのバイトをしていたのは副会長である央だった。

バイトとかする柄じゃないと思うんだけど。

自分でやるっていうより、人にやらせる感じの。


「なんか俺に対して酷いこと考えてない?」

「えっいや、別に」


なぜバレた…。

顔に出ていたのだろうか。

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