裏生徒会部
安部はポケットから紙を取り出すと、それをテーブルの上に広げた。
丁寧に描かれた地図のようなもの。
「その…これ、私の家に行くまでの地図なんですけど…」
「へぇ」
「明日、来て頂けないでしょうか?それからお話をします」
明日、か。
静音が行けなかったら俺が行かねぇといけなくなるんだよな…
「む」
「ただいまー…あれ?」
なんともタイミング良く帰って来てくれたものだ。
にしても、帰ってくんの早すぎだろ。
まだ30分ぐらいしか経ってない気がする。
「あ。依頼?」
スタスタと歩き、俺の隣に座る。
相変わらず、ちゃんと距離はとってある。
「えっと…」
「浅井静音。この部活の部長ね」
「あ、部長さんですか。最近、転校してきた安部円です」
「あなたが転校なんだっ!1回は会って見たかったんだよね!あ…何か柊也が失礼なこと言ってない?」
「いえ、何も。話を聞いてもらってました」
「そっか。良かった」
失礼なことってなんだよ。