裏生徒会部
本当の思いと想い
- 静音side -
柊也がついてきてくれて、なんとか玄関まで来れた。
とりあえず、早く中に入りたい。
後ろが怖いよ…。
インターホンを押すと、足音が段々と近づいてきて、ドアが開く。
「はい。…あ、わざわざ来てもらってすみません」
「い、いえっ…だだ、大丈夫ですよ」
犬がいなかったら、全然良かったけど。
「どうぞ、上がってください」
「おっ、お邪魔します」
「お邪魔します」
うんっ!!これで安し
「わんわんっ!!」
「………おい」
油断してしまった。
まさか中にまでいるなんてっ…!!
とっさに柊也の後ろに隠れると、柊也から呆れた顔で見られた。
「えっ…あの、どうしました?」
「こいつ、犬嫌い」
「あ。そうなんですか」
「すす、すみませんっ…」
円さんはにっこりと笑い、犬を他の部屋へと連れて行ってくれた。
…本当に申し訳ない。
「もう離れろよ」
「…ごめん」
「ふふっ。では、私の部屋にどうぞ」
円さんに続いて、二階へと向かう。