裏生徒会部


初デートの約束をして、家に帰った円さんに告げられた言葉。


「引っ越しが早まった」

「え…いつ?」

「3日後だ。ちゃんと準備しておきなさい」


3日後には引っ越し。

明後日はデート…最初で最後になるかもしれない。

「成くんは遠距離でもいいって言ってくれるのかな」と不安でいっぱいになった円さんだけど、決意した。


「明後日、ちゃんと言おう。成くんとならきっと…大丈夫」


次の日、デート前日に買い物に行っていた円さんが見た光景。

彼女としては見たくもない光景。


「成…くん……」


円さんの目に映っていたのは、女の人と歩いてる月森くん。

信じたくないのに、きっと姉弟やただの友達だと思いたいのに…どうしても疑ってしまう。

遠距離という不安と混ざって、月森くんのことを信じなきゃいけないのに信じられなくなっていた。


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