裏生徒会部
柊也から月森くんへと目線を戻すと、ハッと何かを思い出したのかポケットから取り出したものを私の手へと渡した。
これって……
「円が浅井さんに、と」
「円さんが?」
「お世話になりました、ありがとうって言ってました」
「…そっか」
円さんが私にくれたものは、ガラスの中に四つ葉のクローバーが入っているキーホルダーだった。
夕陽にかざすと、ガラスと反射して綺麗…。
なんだかなんでも願いが叶いそうだ。
「あぁ…。それと、手紙を今度送るらしいので。きたら渡しますね」
「うん。分かった」
月森くんに手を振り、門の所へと行くと中西くんと凪さんがいた。
凪さんはいつもながらに無表情なのだが、中西くんは俯いて背中を向けている。
……何があった。
「どうしたの?」
「分かりません。いきなり口を抑えて俯きました」
「えーっと…?」
顔を覗き込むと、少し火照った中西くんの顔が見えた。
ふむ…無意識に凪さんが何かをしたのだろう。これは。
「大丈夫?シャイボーイ」
「死ぬかと思ったわ。色んな意味で……えと…ギャップ萌えってやつや」
「ギャップ萌え……」
凪さんの顔を見ると、首を傾げられた。
そりゃそうだ。意味分かんないよね。