裏生徒会部
悠はポンっと手を打つと、何かを思い出した表情になった。
「あ、そういえばずっと気になって聞きたいことあったんですけど」
「なんだ?」
「さくってなんで色んな部活に入るんですかね?」
俺の弟、咲也は普段から変な奴だが、おかしなことをしていた。
中学1年の前半、サッカー部に所属。後半、テニス部。
中学2年の前半、野球部。後半、水泳部。
中学3年、スポーツからいきなりの吹奏楽部。
そして現在、バスケ部。
特別、運動神経がいいってわけではないが。
結構出来ていたほうだと思う。
「俺もわからねぇけど、色んなことをしたいんじゃないか?」
「んー…さくらしいといえばらしいですけど……変えすぎ」
道具買う金とか考えてないしな。
まぁ、親父はおしとやかな性格だった故に買ってやっていた。
甘やかしすぎだと思ってたが。
「バスケ部の次はどこになるんだろうな?」
「いや、バスケはずっとするみたいですよ」
初耳。
でも、それは良いことだ。
だが…
「続けられるのか?」
それが一番心配。
途中でまた投げ出しそうで。
「それは心配ですけど。「楽しいし、青春って感じ~♪」とかよく訳の分からないこと言ってました」
「そう…か」
俺にもよく分からない弟の発言。