裏生徒会部
双子ちゃんの憂鬱②
- 静音side -
朝。
凪さんは月森くんの家に戻っていて、お母さんは仕事。
夏休みって暇だからあまり好きではない。
宿題は最初に終わらせる派なので、とっくに終わっている。
そのせいもあって、今暇に至るわけだけど…。
外に出るにしても暑くてすぐに帰りたくなるし。
ピーンポーン…ピーンポーン……。
「…あ」
こんな朝早くから一体誰が。
宅配がくるとか聞いてないし、茜は部活、鈴菜は用事があるって言ってたしなぁ。
玄関へ向かい、ドアを開けると意外な人物がいた。
「静音さん、おっはー!」
「おっ、おっはー。稜哉くん」
にっこりと今日も元気な稜哉くん。
いつもは隣に稜香ちゃんがいるはずなんだけど…いない。
珍しすぎる。
「稜香ちゃんは?」
「うぅっ……」
「え。何、どうしたの?えーと、とりあえず中に入って」
稜哉くんは頷き、家に入った。
ソファに座ると、詳しく話を始めた。