裏生徒会部


稜哉くんが帰ってしまった後、ぼーっとテレビを見ていた。

あーあ……数十分前に戻りたい。


「静音さん、リモコンは?」

「ここだよ」

「ありがとうございまーす」

「どういたしまして」


稜香ちゃんは私からリモコンを受け取ると、ピッピッとチャンネルをかえていく。

はぁ…。

どうやったら双子ちゃんは仲直りするかな。

あと稜哉くんに謝らないと。


「やっぱりお昼にならないと面白いテレビないですね」

「そうだね………あれ?」


待って、私。

今、私の隣にいるのは…

さっきから私と話していたのは…


「稜香ちゃん…いつの間に」

「静音さん、つっこむの遅すぎですよ~」


そういう問題なんだろうか。

テレビを消し、ソファの上で正座をすると此方を向いた。

私の手を握り、見つめられる。


「静音さん、お願い!!あたしに協力してくださいっ!!」

「何を?稜哉くんとの喧嘩?」

「そう!!よくわかりましたねー」

「さっき稜哉くんも来てたんだよ」


怒らせて帰っちゃったけど。


「稜哉も…?静音さんは稜哉の味方なんですかっ!?」

「いや…そうではないね」

「じゃ、あたしの味方ですねっ!!」

「そうとも言ってないよね」

「静音さんが味方なら百人力だーっ!」


人の話、聞いてないし。

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