裏生徒会部


正座をやめ、普通にソファに座る。

…協力してあげよう。


「それで?どうすればいいの?」

「あたしと稜哉を仲直りさせてください!!」

「仲直りしたいんだね」

「うん。やっぱり稜哉がいないとモチベーションが上がんないっていうか…」


仲直り、か。

私も稜哉くんと仲直りしなきゃいけない立場なんだけど。

これはやりにくいなぁ。


「手っ取り早く仲直りするなら、稜哉くんのチョコケーキに賛成す」

「やだ!!それはやだ!!あたしはイチゴケーキ!!ゆいゆいは絶対イチゴケーキが好きだもん!!」

「そうですか…」


意地を張ってるってことはわかった。

他に方法を考えるしかないってことか。

2人とも譲る気なさそうだし…2人の意見が通ればいいんだよね……


「いいこと思いついた」

「本当っ!?何なに!?」

「2人の意見を合わせたケーキを作ればいいんだよ」


私の斬新なアイデア☆

私は作ることは出来ないけど、稜香ちゃんなら出来そうだし。

まず、チョコのスポンジを用意する。

そのスポンジにイチゴ味のクリームを挟む。

そして、1番上は普通のクリームで薄く塗る。

その上にイチゴとチョコをトッピングして…完成。

……案外、普通な考えだったかも。


「それいいですねっ!さっそく作りに行きましょーっ!」

「あぁっ待って!鍵取るから!」


ぐいぐいと私を引っ張る稜香ちゃんを押さえ、鍵を持つと外へと出た。

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