裏生徒会部



「む…もしかして今日も携帯持って行ってないんじゃ…」

「今日も?」


稜香ちゃんによると、稜哉くんは携帯を持ち歩かないらしい。

たいして使わないからとか。

でも連絡があるかもしれないからといつも稜香ちゃんが持たせている。

で、只今喧嘩中なために稜哉くんは持って行ってないと。


「こうなったら悠ちゃんにでも…」


~♪~~~♪♪~~♪~ 

稜香ちゃんの言葉を遮って私の着信音がなる。

表示を見ると悠くんからだった。

スピーカーに変え、電話に出る。


「もしもし?エスパー?」

『へ?何がですか?』

「悠ちゃんすごーい!!」

『あれ…なんか稜香だけの声が聞こえる……』


悠くんに現状を伝えると、笑った。


『稜哉探し手伝いますから、とりあえず柊也先輩の家に行きませんか?』

「柊也の家?」

『はい。誘うために電話したんですよ?』

「あ、そうなんだ」


まぁ、そりゃあエスパーなわけないか。

まだ17時前でお母さんも帰って来ないし、いっか。


「わかった」

「悠ちゃん、あたしもいいー?」

『どーぞ。じゃ、柊也先輩の家集合で』

「うん」


電話を切り、出かける用意をする。

まぁ、ケーキの入った箱を袋に入れて鍵を持つだけだけど。

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