裏生徒会部


階段を上り、インターホンを鳴らす。

ドアが開かれると、稜香ちゃんの作ったものにそっくりなケーキが乗ったお皿を片手に、柊也が出た。


「お前ら揃ってなんだ」

「遊びに来ました~♪猫と」

「ふーん…帰れ」


ガシャン。

すぐにドアを閉められた。


「柊也先輩、嘘うそ!!俺は話があって来たんですよ!」


ドアをガンガンと叩くと、嫌々した顔の柊也がまたドアを開いた。

そして私と稜香ちゃんの方に目線を移す。


「お前らは?」

「静音先輩と稜香は俺の御供みたいな?」

「俺に聞くなよ」

「いっちーまだー……って…稜香っ!?と静音さんっ!?」


またもや同じケーキを持った稜哉くんが奥から顔を覗かせる。

私と稜香ちゃんを見ると驚き、此方へと近づいてきた。

稜香ちゃんはというと、悠くんの後ろに隠れている。

…ここは私から謝るか。


「稜哉くん、朝はごめんね」

「え?あぁ、いや、いいよ。俺も急に出て行っちゃってごめん。静音さん、相談に乗ってくれたのに」

「ううん、大丈夫」


出ていく時にしっかりお礼は言っていたし。

悠くんは靴を脱ぎ、柊也を引っ張ると、中へと入って行った。

悠くんが行って、隠れるところがなくなると次は私の後ろへと隠れる。

その様子を見て、稜哉くんは笑った。


「稜香、顔だけでも出してよ」

「稜香ちゃん?」

「うっ…うん……」


そろりと稜香ちゃんが顔を出した瞬間、稜哉くんはフォークで刺したケーキを口の中に入れる。


「んっ…!?」

「どう?美味しい?」


こくこくと頷く。

数分前の光景に似ていた。

ってうか同じ。

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