裏生徒会部
「疲れましたね~」
「うん。でも楽しかったかも」
ケーキを完売した私達は片付けを済ませ、教室へと入っていた。
双子ちゃんは家の手伝いがある、と家に帰っていき、凪さんも同じく帰った。
柊也はいつの間にかいなくなっていたため、悠くんは「サボり」と少々怒っている。
「静音先輩もいりますか?」
先程から食べていたチョコを一粒、私へと差し出す。
それを受け取り、口へとふくんだのだが…
「な、なにこれ…」
苦い。
ビターとかそういうのじゃない苦さ。
「お酒入りのチョコです…苦手でした?」
頷く。
口の中はとりあえず苦さでいっぱいだ。
「美味しいんだけどなぁ」と呟きながらパクパク食べる悠くん。
「口直ししたい…」
「口直しですか。あ、飲み物買ってきますよ。何がいいですか?」
「自分で行くからいいよ」
「遠慮しないでくださいよ。俺、行きますから」
悠くんって親切だ、と思えてきた。
あの時は警戒心が高まっていたけど。