裏生徒会部



「ま、魔王様の出番なく、私がお前達を倒してやる!!」

「「「「え」」」」


きれいに王子役の央、姫の妹役の恵先輩、魔法使い役の華ちゃん、魔王役の上坂さんの声が重なった。

うっ…ごめんなさい……みんなっ…!!


「メイドさんなの~!」

「メイド…ん?あぁ…魔王の趣味か」

「なるほど。納得です」

「そ、そうだぜ。俺様の趣味はコスプレさせることだがらな!!どうだっ可愛いだろ!!」

「わっ…」


上坂さんに抱き寄せられ、3人の引いたような目線がよく見える。


「むむぅっ…メイドさんだろうと容赦しないの!お姉ちゃんを救うために戦うの!」

「そうだね」

「ふっ…なめてもらったら困るな。俺様の手下は強いんだぜ?」


台詞が少し変わっているけど、流れは全く同じ。

仁が言った通り皆、アドリブを入れてくれた。

良かった…。


「かかってきなさい!!」

「えいっなの!」

「うわぁぁぁっ…!!」


バタリ。

私の出番終了。


「「「よわっ……」」」

「まじかよ…!!」


次のシーンのために少しの間、幕が降りる。

その間にステージの端へと戻った。

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