裏生徒会部


次の日。

グラウンドへ行くと、端の方にいる悠くん。

そして、私が昨日探していた当の本人がいた。


「柊也」

「あ?…お前か」

「何よ、お前かって!探してたのに……」

「じゃ、柊也先輩!俺は部活に戻りますから」

「おい!悠!」


悠くんは柊也が呼んでいるのにも関わらず、そのまま走って行った。

溜め息を吐くと、睨むように私の顔を見る。


「な、何…」

「……なんでもねぇよ。で、何か用があるんだろ?」


そう言われても、本当に用があったのは悠くんで。

柊也は見つけたから…みたいな。


「えと…どうして部活来ないの?」

「用事があるから。これから当分行かねぇ。つーか……」


柊也は携帯を開き、何かを確かめた後、また閉じた。


「もう一生行かねぇな。10月で半年だろ」

「半年……」


そうだ。

10月で半年…仁に言われていた。

『こいつの女嫌いを直してくれ。半年以内に』

その後、柊也が言った言葉、

『俺は別に直す気なんてねぇし。半年何もないままで終わればいいんだよ』

…本当にこの通りになってしまう。

あと1ヶ月もない内に女嫌いを直すのは無理。

そして、柊也を部活にいさせる理由もないし、私にそんな権限はない。


「つーことで、じゃあな。俺もやる事あるから」

「えっちょっと……」


待ってくれるわけもなく、柊也はその場を去って行った。

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