裏生徒会部
それは仁と柊也が部室に来る前。入学式の次の日。
生徒会室でのんびりとくつろいでいた仁と央と柊也。
「香月ゆい、な。面倒な女じゃなきゃいいけど」
「仁の嫌いなタイプ?」
「そうそう」
2人の会話を聞いていた柊也が呟いた。
「女なんて皆、面倒だろ」
この一言がことの発展だそうだ。
仁と央は顔を見合せた。
「柊也は一生彼女できなさそうだよね~。根からの女嫌いだし」
「逆に直して彼女ができたら面白いな」
「…なんだ。お前ら」
2人の考えをなんとなく察したようで、嫌そうな顔を浮かべる。
「柊也が女嫌い直して彼女作ることに俺は賭ける」
「じゃ~俺は一生できないに賭けるよ」
「は…?お前ら人で賭けをするなよ」
勝手に賭けが始まり、柊也も戸惑って当然。
だが、柊也の言葉には全く耳を傾けないのがこの2人だ。
「柊也が自ら女嫌いを直すなんてありえねぇしな……あ。ちょうどいい奴がいた」
そう言い、机の引き出しから部活動一覧が載っている資料を取り出し、柊也に見せた。
「裏生徒会部……?」
「おう。お前、部活入ってないよな?」
「入ってないけど…まさか……」
「まさか、だ。入れ」
「嫌だ」
勿論、柊也は即答で断った。
「静音ちゃんならなんとかしてくれそうだよね~わかるわかる」
「だろ。だから入れ」
「2回目。嫌だ」
断って、それで「そうか」と諦めるわけもない。
それが仁と央。