裏生徒会部
隣でニコニコと笑顔で俺を見てくる栗原を無視し、サッカー部の練習を見る。
悠も混ざって練習してる、普段通り。
「あやちゃ~ん!できたよ~!」
「お疲れ様♪」
「うん。おっ!柊也くん、久しぶり」
「あぁ」
初めて会った時とは全く別人な笹島が駆け寄ってきた。
顔も違うが、雰囲気が特に変わった。
こう…キラキラしたものが見えてきそう。
「そうだわ!柊也、出来上がった新聞を見に来て♪」
「無理」
「えぇ~いいじゃなぁいっ!」
次は腰に手をまわし、抱きついてきた。
首にまわしていた時よりも力が強い。
「離れろ」
「来てくれないとは・な・れ・な・いっ♡」
「笹島……」
見ているだけの笹島に目線を向け、助けを求める。
笹島はにっこりと笑った。
「柊也くんの選択に任せるよ♪」
おい。
無理矢理にでも離すべきだろう、笹島。
なんだ、俺に任せるって。
「行くから離れろよ」
「え~っちょっと残念~」
「代わりに俺がぎゅーってしてやる」
笹島が手を広げると、栗原はそこへ思いっきり抱きついた。
「しんくーんっ♡」
「あやちゃんっ♪」
始まった。
イチャつきだすバカップル。
っていうか、俺の代わりって言い方をしていた笹島。
…それでいいのか。