裏生徒会部
話をしているとドアがノックされた。
「はい?どうぞ」
「しっ失礼しますっ!あのっ笹島先輩、お話がっ…」
「え?話?」
「しんくん、いってらっしゃーい」
「へ?あぁ、うん?いってきます?」
入ってきた女について行く笹島。
本人はわかっているのかわからないが、あれは告白だな。
栗原は呑気に手を振って見送った。
「いいのか?」
「え?何が?」
「あれどう考えても告白だろ」
「そうね。いいのいいの♪」
なんだ、この余裕っぷりは。
すぐにでも阻止すると思っていたのだが、全くそんな気配はなかった。
というか、俺に抱きつき、そのままじっとしている。
「しんくんは私が大好きだもん。告白だけじゃ心は揺るがないわ」
「どうしてわかる?」
「わかるってわけじゃないけど、私が信じてるから。柊也も好きな人のこと、信じるでしょ?」
「信じたって無駄だ。だから……信じない」
いくら信じたって、想いなんて届かないし、その通りにはならない。
他人の気持ちなんて…本人が言った言葉もそれが嘘か本当かなんて本人しかわからないんだ。
それに自分の気持ちすらも自分でわからない事だってあるんだから尚更。
「…まぁ、話は変わるが……なぜ俺に抱きつく」
「抱きつきたいから♡だって柊也は3番目に好きなんだもーん♪」
「3番目…」
微妙だな、3番目とか。
別にどうだっていいことだけど。
「1番は笹島だろ。ちなみに2番は?」
「まぁや♡弟よ」
「あぁ、真夜か」
「あら?まぁやと知り合いだったの?」
「まぁな」
昨日初めて話したんだが。
伊藤に番号とアドレスを聞き、その後、少し話をした。
するとまぁ、気が合ったわけだ。