裏生徒会部
しばらく見ていた柊也は、ボールを悠くんの背中に向けて蹴った。
当然、ボールは背中に直撃したわけで…
「何するんですかっ!?」
「いや、気合いを入れてやろうと思って」
「はぁ…?」
首を傾げ、柊也を見る。
ボールを拾うと謝らずに、リフティングを始めた。
「期待されてるなら努力して応えればいいだろ」
「努力は…してます」
「してないだろ。練習に来ない事態。それに、妬まれてるなら見せつけてやれ。「こいつには敵わない」って納得させろ」
柊也は悠くんにボールを渡し、自分もボールを手に取った。
「俺とリフティング勝負。負けたら誓え、もう練習はサボらない。逃げないってな」
「…俺が勝ったら?」
「好きにしろ」
そうして勝負は始まった。
どちらが多くできるかの数勝負。
落とすともう終わりだ。
夕方に始めていて、辺りは段々と暗くなってきていた。