裏生徒会部
翌日の朝。
顔を洗って、着替えて、朝飯を食べて、歯磨きをして……いつも通り。
変わっていることといえば雨が降ってることぐらいだ。
まぁ、天気は毎日変わるものだし関係ないよな。
何も起きることなく学校へと行き、自分の席に座る。
「おはよーさん♪」
「……………」
「お・は・よ・う!!」」
「……………」
「奏十ー!!一ノ瀬が俺を無視するさかいなんか言ってやー」
「あ」
「いや、そんななんか言うちゃうし!!」
普段と変わらず朝からうるさい中西。
奏十と言い合いを始めたが、着信音ですぐに終わった。
「な、なんやてっ…!?……うん、うん。帰り行くさかい、おとなしくしときや」
そう言って電話を切った。
さっきまでのうるささはなくなり、自分の席に着くとぐったりとなる。
「なんの電話だ?」
奏十がそう問い掛けると、しょんぼりとした顔で此方を向いた。
そして俯く。
相当、ショックなことがあったのか…?
「それがな……」
「あ、あぁ」
奏十も気まずそうに聞く。
「それが………成が風邪引いて休みなんや!!」
「「あー…そう……」」
「どないしよ!?」
「「あー…そう……」」
「何があーそうや!!一大事やで!?」
「「あー…そう……」」
心配して損した。
奏十も俺もそう思った。
いちいち大事のように受け入れすぎる。
どんだけ月森が好きなんだこいつは。