裏生徒会部


翌日の朝。

顔を洗って、着替えて、朝飯を食べて、歯磨きをして……いつも通り。

変わっていることといえば雨が降ってることぐらいだ。

まぁ、天気は毎日変わるものだし関係ないよな。

何も起きることなく学校へと行き、自分の席に座る。


「おはよーさん♪」

「……………」

「お・は・よ・う!!」」

「……………」

「奏十ー!!一ノ瀬が俺を無視するさかいなんか言ってやー」

「あ」

「いや、そんななんか言うちゃうし!!」


普段と変わらず朝からうるさい中西。

奏十と言い合いを始めたが、着信音ですぐに終わった。


「な、なんやてっ…!?……うん、うん。帰り行くさかい、おとなしくしときや」


そう言って電話を切った。

さっきまでのうるささはなくなり、自分の席に着くとぐったりとなる。


「なんの電話だ?」


奏十がそう問い掛けると、しょんぼりとした顔で此方を向いた。

そして俯く。

相当、ショックなことがあったのか…?


「それがな……」

「あ、あぁ」


奏十も気まずそうに聞く。


「それが………成が風邪引いて休みなんや!!」

「「あー…そう……」」

「どないしよ!?」

「「あー…そう……」」

「何があーそうや!!一大事やで!?」

「「あー…そう……」」


心配して損した。

奏十も俺もそう思った。

いちいち大事のように受け入れすぎる。

どんだけ月森が好きなんだこいつは。

< 338 / 739 >

この作品をシェア

pagetop