裏生徒会部
嵐ちゃん達は「遊びに行く」と4人で行ってしまった。
「静音様、学校まで送ります」
「ううん、大丈夫だよ。それより月森くんにお礼言ってくれる?」
「はい、かしこまりました。では、気をつけて行ってくださいね」
「うん」
凪さんは一礼すると、廃墟のビルから出て行った。
悠くんはいじっていた携帯を閉じると、立ち上がる。
「さて、学校へ行きますか。まずは保健室にですね」
柊也を見てそういうと、怪我だらけの本人はそっぽを向いた。
私も立ち上がろうとすると……立てない。
長い間、同じ体勢だったために、足は痺れていた。
「静音先輩?行きますよ?」
「先行ってて…痺れて立てない……」
「え」
じーんとなって痛い。
悠くんと吉野くんは苦笑い。
柊也は完全に呆れ顔だった。
「ったく…」
柊也は私の前でしゃがむと、腕をとり、自分の首へとまわす。
そして足を持ち、立ち上がった。
「いたたっては!?」
「わお。柊也先輩、やっさしー♪」
「…うるさい。さっさ行くぞ。吉野、お前は鞄持ち」
「え、はい」
「吉野、俺のも持って」
「悠は自分で持ちなよ」
「持ってくれるよね?正紀♪」
「わ、わかったよぉ…」
柊也は私をおぶり、歩く。
私は足の痛みより、恥ずかしさと嬉しさのほうが大きかった。