裏生徒会部


次の日。

仁に呼び出され、生徒会室へ。

いつも通り偉そうに椅子に座っていた。


「話って何?」

「話っていうか、柊也はちゃんと来てるか?」

「え。うん、来てるよ」


……あ。

一瞬、なんでそんなことを聞くんだろうって思ったけど、そうだった。

「もう一生来ない」とも言われたし、もう10月。

約束の半年は経っている。

なのに柊也は何も言わず、来ている。


「俺が賭に負けたってことにして、柊也と話した。んで、まぁ色々話してな、柊也は部活ちゃんと行くって言った」

「どういう風の吹き回しなの?」

「さぁな。まぁ、大体察しはつくけど。お前としては良かったんじゃないのか?」

「まぁ…うん」


1人だと暇だし。

柊也のおかげで達成した依頼だってたくさんあるし…。


「でも気になる…すぐにでも辞めそうだったのに」

「本人に聞けば?教えてくれないだろうけどな」

「仁がまた何か言ったりしたの?脅し的な」

「言ってねぇよ。すぐ人を悪者扱いするな、お前」


日頃を振り返れ、仁。

どうしても悪者扱い、というか疑っちゃうよ。


「俺は察しがつくだけだし」

「その察しを教えて」

「嫌だ。当たってるかわからねぇし…まぁ当たってると思うけど」

「当たってるって思ってるならいいじゃない」

「当たっていても教えたら面白くないからな」


なんのおもしろさを求めてるんだろう。仁は。


「あー。もう1つ。ちゃんとあの6人の面倒見ろよ」

「本当は生徒会の仕事じゃないの、それ」

「こっちは準備とかで忙しいって言ったろ。なんのためにお前の部があるんだよ」

「少なくとも生徒会の雑用係ではないよ」


まったく…いつも人使い荒すぎ。

もしゆいちゃんが生徒会じゃなかったら絶対協力してあげないのに。

ゆいちゃん、いっつも謝り+お礼に来てくれるんだよね。

いい子すぎるでしょ。ほんと。

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