裏生徒会部


そしてまた放課後の部室。

柊也は来ていない。

昨日みたいに練習しているのか、単に来てないのか。


「こんにっちはー!」

「失礼します」

「……………」

「失礼しまーす」

「失礼」

「失礼しますっ」

「どうぞ」


入って来た6人の内、5人は体育祭の時にやってきた子達。

元気なサイドテールの女の子、茶髪のクールそうな男の子、大人しい美少女、たしか栗原さんの弟くん、そしてちいさい男の子。

残りの1人は会ったことがないんだけど、どこかで見たことがある気がする。

正確にいうと誰かに似ている…?


「伊藤千遊里でーすっ☆気軽にちゆって呼んでくれたまえっ☆」

「年上に言う台詞じゃないだろ…。俺は梅宮 律(ウメミヤ リツ)です」

「…天城 月乃(アマギ ツキノ)」

「栗原真夜です」

「笹島 志穂(ササジマ シホ)。兄貴が世話になったようだ。ありがとう」

「僕は岡野 陽介(オカノ ヨウスケ)ですっ」

「浅井静音だよ」


兄貴…世話になった…笹島…ってことは私の知ってる笹島さん、だよね?

で、志穂ちゃんは妹ってことかな。

だから似てるんだ。

話し方は真逆というかそんな感じだけど。


「志穂ちゃんって笹島さん…慎二さんの妹?」

「そうだ。話はよく聞かせてもらった。妹としても明るくなったようで良かったよ」

「そっか。えーっと…それで依頼は?」

「静音さん、これを見たまえ」


「じゃーん」っとちゆちゃんが出した絵。

赤、青、銀、黄、緑、桃、黒。

七色の棒人間が怪物っぽいのと戦っている。

…正直、絵だけじゃ全く伝わらない。

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