裏生徒会部



「ちょっちょっと皆、待ってよぉ!僕がピンクっておかしいよねっ!?普通は女の子がする色だよねっ!?」


陽介くんがそう訴えると、皆は顔を見合せ首を傾げた。


「何言ってるんだい、陽ちゃん。君は女の子じゃないか」

「男の子だよぉっ!!」


ちゆちゃんは真面目な顔だった。


「陽介、似合ってるぜ。大丈夫」

「何が大丈夫なのっ!?」


律くんは親指を立て、陽介くんの肩をポンっと叩く。


「陽介……頑張って」

「頑張ってって何を!?」


月乃ちゃんは淡々とそう言った。


「陽介~可愛いなお前」

「嬉しくないよ!?」


真夜くんは腕を組んで「うんうん、可愛い」と首を縦に振る。


「陽介。君は可愛らしい。だからこそピンクが務まる」

「だからこそおかしいよ!!」


しゅんっとなる陽介くん。

それを見て律くんが言った。


「おい真夜、陽介を苛めるなよ。可哀想だろ」

「そーだそーだ!」「可哀想…」「酷いな、真夜」

「はぁっ…!?」


なんだろう…仲がいいんだよね?この6人…。


「まぁ色は決定だね!はい、これ。学校内ではつけてること!」


そう言って渡されたのは黒のハチマキ。

コスチュームとかはない(あっても困る)から皆、自分の色のハチマキを手首につけるみたい。


「学園祭終了まで…あと何日だっけ?」

「20日だな」


今日は3日。

学園祭が始まるのは20日。

月桜の学園祭は3日間ある。

つまり、あと20日ってわけだ。


「最低で1人14人くらいは助けないとねっ!」

「誰かが多く2人助けないとな」


それなら1日1人のペースで間に合う。


「ではではっ!明日から月桜戦隊活動開始ーっ!」


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