裏生徒会部
最強コンビ結成!?
- 柊也side -
10月に入り、半年。
本当はもう来なくていい、来るつもりなんて絶対になかった。
それは最近までそう思っていたこと。
今は違う。
正直、まだ自分の気持ちなのに疑う。
「どこが好きなんだ?」って聞かれても答えられないと思う。
あいつを見てイラつくことがあったのはただの嫉妬。
そして世話がかかってめんどくさいと思ってても放っておけない。
前までこの感情はありえない、と否定できたけど…
どうも今は無理だ。否定できない、というよりしない。
「何よ、さっきから。チョコなんて持ってないからねっていうか毎日食べ過ぎ」
「はいはい」
あの日から女なんて信じない、自分勝手な奴だ、なんて思って極端に距離を置いたはずなのに。
しょうがなく、というか仁にはバレてたから正直に話した。
すると爆笑。
『柊也の口からそんな発言が聞ける日がくるとは思わなかった』
と。
俺だって思ってなかったし。
つーか、よりによってこいつ。
「あ。なんか今日は依頼者来るみたいだから帰っちゃ駄目だからね」
「はいはい」
「さっきからはいはいしか言ってない…聞いてないでしょ、人の話」
「聞いてる。チョコ毎日食べ過ぎ、依頼者が来るから帰るな、だろ」
「うん。聞いてるならもっとちゃんとした返事にしてよ。柊也の「はいはい」はすっごい流されてる気がする」
「聞いてるから相槌打ってるんだろ」
「相槌しても聞いてないときなんていっぱいあるじゃない」
興味の全くない話をされたらそうなるだろ。
はぁ…なんでこいつなんだろ……。
考えても結局は同じとこに辿り着くから無駄だけど。