裏生徒会部

いつもと違う日常



- 静音Side -



「……ね…ま。し……さ…」

「……んー…?」

「静音様」

「凪…さん?」


ゆさゆさと揺さぶられ、目を覚ますと見えたのは凪さん。

朝、か。

目覚まし鳴ったっけ。


「おはようございます」

「おはよう…」

「もう8時半ですよ」

「8時…半……嘘ぉっ!?」


慌てて時計を見ると、1時頃で止まっていた。

秒針は動いていない。

電池切れ…ってこと。


「すみません。何度も起こしたのですが…」

「ううん!私が悪いの!起こしてくれてありがとう、凪さん!」

「いえ。支度が出来たら下りてきてください。お弁当を鞄に入れておきますので」


そう言うと鞄を持ち、部屋を出て行った。

急いで支度しないと!!

突然電池が切れるなんて…なんだか不吉な予感。

下に行き、凪さんから鞄を受け取ると急いで学校へ向かう。

……しばらくすると、目先に強敵が現れた。


「わんっわんっ!」

「嘘ぉ……」


急いでるのにっ!なんでこんな時に放し飼いの犬がっ!

戻って逆から行くと凄く遠回りだし。

そもそも戻るのにも時間かかっちゃうし。

もう遅刻なんだけど、1時限目が始まるくらいには着きたい。

……そうだ。

凪さんが走るといけない、怖がるといけない、目を合わせるといけない、って言ってたよね。

目を合わせないようにして、歩いて横を通りすぎる……できないっできないっ!!

あぁっもう!本当、ついてない…。

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