裏生徒会部


もう承知するか、廃部か、というどちらを選ぶか決まり切っている選択肢。


「承知致す…」

「おう」


当たり前だとでも言うように返事をする仁。

…来年の投票は入れてあげない。


「じゃ、こいつは裏生徒会部としてやってもらうから。2人で頑張れよ」

「えっ!?入るの!?ちょっと仁!?」


仁は男子生徒を突き出し、私の質問には何も答えず、手をひらひらと振りながら帰って行った。

どうやらこの男子生徒は新入部員になるらしい。

残された私と男子生徒の間には妙な空気が流れている。

誰かこの場の空気をどうにかしてくれないだろうか。


< 4 / 739 >

この作品をシェア

pagetop