裏生徒会部


………重い。

目を覚まし、頭だけ上げてみる。

俺の腹には咲也の足が乗っていた。

昨日は飯を食って、風呂を上がったあと「ババ抜きをして勝ちたい」と凌久が言い、ババ抜きをしていた。

咲也も凌久並みに表情に出やすいため、大体俺が一番あがり。

それから凌久と咲也の長い戦い。

そんなこんな遊んでいて、咲也も俺の家で寝た。

咲也の足を退かし、起き上がる。


「朝飯…作るか」


一番寝相が悪そうな凌久は、意外にも良かった。

昨日寝た態勢のままベッドの上でクロと熟睡中。

光が点滅している携帯を見ると、一件のメールが。


『おはよ、柊也。凌久を預かってくれてありがと。あのバカ寝相は良いけど寝起きはすっごい機嫌悪いから気をつけて』


と榊から。

…どう気をつけろと。

ざっと朝飯を作り、まずは咲也を起こす。


「んー……頭痛い…」

「床で寝たからな」

「…そっか。おはよー柊也ー」

「おはよ。早く顔洗ってこい。飯できてる」

「やったー!ご飯~♪」


そう言い、洗面所へ。

さて…次は凌久だが……


「凌久、起きろ」

「………ぅるせ」


それだけ言い、向こう側に背ける。

こいつ…昔の咲也と一緒だし……


「早く起きないと飯抜きな。5秒以内に起きて洗面所行ってこい。5、2、ぜ」

「おはよ……行く…行くから飯抜きは勘弁……つか、3秒じゃんそれ」


苛々を抑えたようにして、ベッドから起き上がり、洗面所へ。

…扱いやすい。

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