裏生徒会部
律くんは携帯を見た後、鞄を手に取った。
「あ。俺らはこれで。浅井さん、念のために学園祭の3日目が終わる頃までは身につけておいてください」
「うん。わかった」
「ではっまた会おう!しずねん!お兄さん!」
さっきまで拗ねていたちゆちゃんは立ち直ったようで、元気に走っていった。
律くんは呆れながらその後を追って行く。
しばらくすると、どこか落ち着きのない表情で柊也は話し始めた。
「なぁ。凌久達のライブに来れるか?」
「凌久くん達のライブ?3日目の13時くらいからだっけ」
「あぁ」
「私のクラスの仕事もそのくらいに終わるから多分、いけるかな」
ちなみに私のクラスはメイド喫茶。
なんかフリフリしてるし、いかにもアニメとかにありそうなメイド服。
柊也とか仁とか央には来て欲しくない。
絶対笑われる。
「そうか。凌久が特等席を用意しとくって言ってた。一番前」
「一番前!?うんっ絶対行く!」
一番前で見れるとか…凌久くんにあとでお礼を言っておかないと。
それに…
「柊也の演奏、聴きたかったから。悪いけど、結構意外だったんだよね」
「俺の演奏…聴きたいのか?」
「うん」
まだちゃんと聞いてないし。
「じゃ、約束な。…来てくれよ」
「うんっ!」
学園祭最終日の13時…楽しみだなぁ。