裏生徒会部
「お帰りなさいませ、ご主人様」
お辞儀をして顔をあげると、固まる3人の姿が見えた。
そして自分も固まってしまった。
う、嘘……
「え…あ……な…なんで…柊也達が……」
「静音先輩が…」
「メイド…」
「やってます…」
恥ずかしい。知り合いに見られるとか恥ずかしすぎる。
しかもよりによって柊也達。
「可愛すぎます、静音先輩」
「え……いや、その…と、とりあえず…中へどうぞ……」
悠くんの言葉は無視して、とりあえず席へと案内。
まさか柊也達が来るとは思わなかった。
だって、メイド喫茶だし……
メニューを渡し、鈴菜達のところへ。
「ななな、なんで柊也達が来たの…!?」
「さぁ~なんでだろうね~」
「まさか…鈴菜が呼んだ…とか?」
「ううん、私は呼んでないよ~?あ、ほら。メニュー決まったみたいだから聞きに行って」
「え。鈴菜が行っ」
「はいはい。静ちゃんがいってらっしゃーい♪」
鈴菜に押され、また行くはめに。
っていうか…格好はもういいとして、台詞が恥ずかしいんだよね。
席の前に立つとにっこり笑う悠くんと目があった。
笑われるか、引かれるか、スベるか……だよね。
「ご…ご注文をお承ります。ご、ごご…ご主人…様……」
そう言うと、にっこり笑顔だった悠くんは急に真面目な顔になり…
「静音先輩をください」
「えっ…!?」
そう言った。
冗談を真顔で言うのをやめて欲しい。
冗談だってわかってても恥ずかしいし。
「すみません。冗談なんで固まらないでください」
また笑って、私の顔の前で手を振る。
…うん。ノーコメントでいこう。
注文を聞き、すぐに鈴菜達のところへと戻った。