裏生徒会部
「ほ、ほら柊也!早く離れなさいって!」
急いで柊也を桜から離そうとした瞬間、また同じことが起こった。
今度は桜ではなく、私、が。
「えぇっ!?ちょっとっ…」
「「「「「「おおー」」」」」」
「何が「おおー」なの!?」
周りは全く離そうと協力してくれる気はないらしい。
なぜかニヤニヤと見ているだけだ。
「急に神埼と俺を離しやがって…なんだ静音、嫉妬か?」
「は!?」
そしてこいつはいきなり何を言い出すんだろうか。
離そうとするが、柊也の力には全く敵わない。
柊也は抱き締める力を強め、首元に顔を埋めた
「…安心しろ。俺はお前が一番だから」
そう囁くように言った途端、バンッと勢いよく講堂のドアが開かれた。
「静音先輩!大丈夫ですか!?」
「おー悠じゃん!」
「あ、凌久さん、どうも…ってそうじゃなくて静音先輩と柊也先輩は!?」
「ここ」
凌久くんが場所をずれると、悠くんの顔が見えた。
やっと助けが…!!
「なんですかこのデジャヴ感は…」
悠くんの声に反応してか、顔を上げ、私からすぐに離れる。
「ゆー」
「はぁ…最悪」