裏生徒会部


笹島さんの大変身、大作戦が始まり、数週間たった今日。

笹島さんは毎日、屋上などで嵐ちゃん達が気ままにやっているらしい。

らしいというのは、ここ最近になってなぜか相談や依頼をしてくる生徒がやたらと多く、私は手が離せない状態だったからだ。

仁も本当かは分からないけど、生徒会が忙しいみたいで助っ人も何もなし。

柊也はクラスが違うけど、たまに廊下で会う。

目すら合わせないで、すれ違う。

これじゃ、女嫌いを直すのも当分先…いや、一生無理かも…。


「…はぁ」


最早、溜め息が自然体だ。

部室の片付けをしていると、勢いよく…壊れるかと思うくらい凄い力でドアが開いた。


「嵐ちゃん?ドアはもう少し優しく、ね?」

「は?意味が分からない。ドアが優しい?」

「静音さん。嵐には伝わりませんよ。いくら頑張っても」

「は?どういう意味、それ」

「そういう意味だっての」


なぜか伊織くんが不機嫌なのも気になったけど、一番気になったのは2人の後ろでにこにこと笑っている男子生徒だ。

…誰?


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