裏生徒会部


講堂に着くと、仁に笑顔で迎えられた。


「ごっ、ごめんっ!!」

「やっと来てくれたんですか」

「その…忘れてて……本当、ごめっすみませんでした!!」


ずっと笑顔のままの仁。

怖い。怖すぎる。

柊也に至っては私の方は一切見ず、ぼーっと座っている。


「いえいえ。それにしても、息が上がっているようですが走ってきたんですか?別に急がなくても良かったのですよ。僕達はずーっと待ちますよ?ですよね、一ノ瀬くん」

「…そうですね」


柊也が敬語…!!??

年上に対しても大体タメな柊也が!!??

これは本当に相当怒っているのかもしれない。

私自身忘れていたし、電話にもでなかったから…

それに今の時期の講堂は少し肌寒い。

そりゃ怒るよね…?


「おいおい…そんなもう死ぬみたいな顔すんなよ。俺も柊也もたいして怒ってねぇから。冗談だって。な、柊也」

「…そうですね」

「やっぱり柊也は怒ってるんだね!?」

「柊也、苛めてやるな。もうやめてやれ」

「…一度のったらどこでやめればいいのかわからなかった。とりあえず怒ってないから」

「よ、良かった…」


私の息も整ったところで、講堂に来てもらったわけを話した。


< 435 / 739 >

この作品をシェア

pagetop