裏生徒会部


次の日の放課後、私と柊也と仁と柚希ちゃんは屋上へと来ていた。

柚希ちゃんも転校生に興味があるのかな。

っていうか出迎えるって聞いたんだけどなんで屋上なんだろう。

普通は校門前とかだよね。


「ねぇ仁。なんで屋上なの?」

「さぁな。屋上に行けとしか言われてねぇし俺も知らん」

「いっちー先輩、転校生って男なんですか?」

「多分」


しばらく待っていると、遠くからどんどんと近づいてくる音が。

皆も気づいたのかその方向へ目線をやった。

ヘリコプター…?


「えっ…あ、あのヘリ段々近づいてきてない!?」

「いやいやまさか。んなわけあるか」


そう思いたい。

だが、小さく見えていたヘリは音と共にどんどん大きくなっていく。

ヘリのドアが開いたと思うと、そこには人が。


「ちょっ…と、飛び降りてない!?」

「いやいやまさか。んなわけ…は!?」

「とぉぉおおおおおおおおっっう!!!!!!」


スタッと飛び降りてきたのは金髪の男の子。

着地した姿勢からぴくりとも動かない。

私たちは唖然としたまま、男の子を見る。

え。し、死んでるわけないよね…?

近づいた瞬間、男の子は足を抱えたままゴロゴロと転がり始めた。


「いってぇぇぇ痛いイタイいったいっっっ!!!折れたぜってー折れた!!!」

「あんなとこから飛び降りるなんてバカですか。…あぁバカでしたよね」


ヘリからロープを下ろし、あとからやってきた男の子はゴロゴロ転がる子を可哀相に見る。

ひょっとして…いやひょっとしなくても、この2人が転校生なんじゃ…。



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