裏生徒会部
数週間前に見た笹島さんは変な丸眼鏡を掛け、怖い人の前ではおどおどしていて。
それに一人称は僕で…まとめていうと、ただの地味男だった。
今、私の目の前にいる笹島さんとは正反対のだ。
「いや…信じられないです。…凄いですね」
「嵐ちゃん達のおかげ様で」
「慎二は頑張ったよ!うん」
「嵐ちゃん…!!」
「慎二…!!」
手を握り合い、青春ドラマのようにみたいに微笑み合う2人。
あれだけ怖がられ、怖がっていた2人とは思えない。
謎の師弟関係が生まれていた。
そんな2人を引き離す伊織くん。
「もういいでしょ…離れて」
不機嫌さ最高潮の感じ。
「静音さん、俺らは帰りますから。生徒会長に約束は守れって言っといてください」
「ちょっ…伊織!」
そう言って嵐ちゃんの腕を掴むと、部室を出て行った。