裏生徒会部


「そして1週間、俺は日本語の勉強をただひたすらやったんですよ…ははは……」


目が全く笑っていない。

でも1週間でこんなに喋れるって相当凄いと思う。

その上、片言じゃないし。


「ってことは如月一、いつき、って本名じゃないんだ?」

「おう。俺様といつきは2人とも2月生まれだからな。日本じゃ2月を如月ともいうんだろ?」

「うん。昔の暦でね」

「でもって俺様は1日生まれだから一。いつきは俺様が日本のネットゲームで遊んでる時に使ってるHNからとったんだ」

「なるほど」


兄弟というわけではないようだ。

それにしてもやっぱり王子ってなると国や本名がバレたら何か大変なことがあるのかな。

私でも知ってる国の可能性はあるってことだよね。


「若。あのことは言わなくていいんですか?早い内に攻めるが勝ちだと思いますけど」

「お、おおう。そうだな…うん……」

「あのこと?」

「その…静音には大事な奴……恋人はいるか?」

「え」


こ、ここ恋人…!?なんで急に恋人!?

生まれてこのかたできたことはないけれど。


「いない…よ」

「まじか!?それは良かった!!」

「良かったですねー若」


一くんは咳払いをした後、私の前に立ち膝をつく。

そして手を取られた。


「静音。俺様はお前を妃にしたい。だから、いつか国に帰る時一緒に来てくれ」

「え」

「「え?」」

「ええええ!?」


妃!?国に一緒に来てくれ!?

え待って。どうしてそんな話になったの!?

っていうかこれプロポーズ…なんじゃ……。



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