裏生徒会部
いやいや落ち着け私。
一くんは日本語ができるとは言っても意味を知らない言葉なんてたくさんあるはず。
きっと何かの間違いだ。
「一くん、ちゃんと意味わかって言ってるの?」
「え?あぁ勿論」
ということはあれか…アメリカンジョーク。
危ないあぶない。本気にしたらからかわれるところだった。
「なるほどね、冗談ね」
「いや、俺様は至って真面目だぜ。結婚してくれ嫁になってくれ」
そう真顔で言う。
「え……」
「え?静音?おーい」
「放心してますね。そんなに若の嫁になることが嫌ってことですかね。どんまい若」
「そ、そうなのか!?お、おい静音!!そうなのか!?」
肩を揺さぶられる。
結婚。嫁。
今日会ったばかりの人にこんなことを言われるなんて考えられない。
「あ、あのね一くん。私達、今日会ったばかりだよね」
「そうだな」
「だからいきなり結婚とか嫁とかは…ね」
「い、嫌か!?俺様のこと嫌いなのか…」
凄く悲しそうな表情。
急すぎて私も驚いたけど本気で言ってたことがわかる。
「えあの、嫌とか嫌いとかじゃなくてねっ!?こう順序というかなんというか」
どう説明すればいいのだろうか。
きっとこれを断ったら一くんの解釈では「嫌い」となるんだろう。
だからといって承諾できるわけでもない。