裏生徒会部
さっそく、と一番に箸を取ったのは咲也。
「いっただっきまーす」
「いただきます」
「さぁ、父さんのこの料理の腕の成長っぷりを味わいなさい」
わくわくと期待した眼差しで俺と咲也を見る親父。
咲也は全品を一口ずつ食べた後、頷いた。
「うん美味しい!」
「ほんとか!?」
なんとも嬉しそうな声と笑顔。
「いやー早くから来て作った甲斐が」
「でも柊也と比べると普通だね!」
さっきまでの笑顔とは一転し、暗い顔で「え」と俺の方を見てきた。
そんな目で見られても困るんだが。
ここはフォローすべきか。
「俺より美味いから」
「慈悲はいらないよ…!」
あーめんどくさい。
放っておくのが正解だったようだ。