裏生徒会部
部室に着いたが、静音はいない。
今日もまた仁に連れ去られたのか。
とりあえず、さっきの件について宮井にメールでも送るか。
「静音ー。わりぃけど今日も…ん?柊也?静音は依頼でどっか行ったか?」
「いや、俺もさっき来たけどいなかった。てっきり今日も仁が連れて行ったかと思ったけど」
「そうしようと今来たとこ」
仁は「困ったな」と溜め息をついた。
つーか、静音はどこに行ったんだ。
もし依頼ならメールを送ってきてそうだが、携帯を見ても受信したものはない。
「まぁ柊也でいいや。手伝ってくれねぇか仕事…おい。すぐにめんどくさそうな顔すんなって。チョコやるからチョコ」
「チョコ……やればなんでもするって思ってるだろ」
「バレたか」
最近の仁の俺に対する扱いは雑だ。
なんでも「チョコ」と言えば済むと思っている。
まぁ…少し心が揺らぐのは否定できないが。
俺が立ち上がると、「おっ」と笑う。
「さっすが柊也くん。やっさし~」
「はいはい。行くぞ」
静音に連絡入れておけば、部室は空けたままでいいか。