裏生徒会部


月曜日の放課後。

部室に着くが、柊也の姿はない。

少し遅れた為、柊也のほうが先に来ていると思ってたけど、もしかしてサボりなんじゃ…。


「あ!せんぱーい!待ってました!」

「柚希ちゃん、こんにちは。待ってたの?」

「はい。実はお願いがありまして」

「お願い?」


棚からコップを取り出し、お茶を入れる準備をすると、柚希ちゃんは両手を振る。


「ちょっと急ぎなので大丈夫です。あと、お話なんですけど私のお家に来てもらうことって出来ますか?」

「うん。大丈夫だけど」


急ぎのお願いってなんだろう。

とにかく、外に出るなら柊也に連絡をしておかないと。

3日連続、部室を空けて柊也に任せることになってるから多分機嫌が悪そうな気もする。

携帯を取り出し、メールを打とうとする。


「もしかしていっちー先輩にですか?」

「え?うん。部室空けることになるから連絡を…」

「いっちー先輩さっき帰ってましたよ。話しかけたら今日は行かない、と言ってました」

「ほんと?もう柊也、来ないなら連絡くらいくれればいいのに」


やっぱりこっそりサボろうとしていたのだろうか。

まぁ…2日も任せてしまったし、今日は目を瞑ろう。


「じゃ、行こっか。柚希ちゃん」

「はい♪」


久しぶりの外での依頼だ。



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